DMだけが、問い合わせの入り口ではない
インスタで問い合わせを受ける方法というと、多くの人がDMを思い浮かべます。
でも、DMでのやり取りが苦手な世代のお客さまもいますし、「文章を打つのが面倒だから電話で聞きたい」という人も少なくありません。
DM一本に絞っていると、そういうお客さまを取りこぼしてしまいます。
とくに地域のお店ほど、電話での問い合わせを望む層が一定数います。
プロアカウントには、プロフィールに電話・メール・住所を表示できる「連絡先ボタン」があります。
タップするだけで発信画面が開いたり、メールソフトが立ち上がったりします。
この記事では、解説役として、連絡先ボタンの設定方法と、DM中心の集客との使い分けを整理します。
連絡先ボタンでできること
まず、この機能の中身を確認します。
- プロフィールに、電話番号・メールアドレス・住所を表示できる
- 訪問者がボタンをタップすると、電話アプリやメールアプリが自動で開く
- 表示する項目は、個別に選んで公開できる(電話だけ、メールだけ、といった設定も可能)
- 予約の「アクションボタン」とは別枠で、同時に使える
これまで紹介してきた「アクションボタン(予約する、など)」は外部の予約サービスと連携する仕組みでしたが、連絡先ボタンはもっとシンプルです。
既存の電話番号・メールアドレスを、そのまま公開するだけで使えます。
外部サービスとの連携作業がいらないぶん、設定のハードルはぐっと低いです。
設定の手順
プロアカウント(ビジネスまたはクリエイター)にしたうえでの操作です。
- 自分のプロフィール画面を開く
- 「プロフィールを編集」をタップする
- 「連絡先オプション」(または「ビジネスの公開情報」)を開く
- 表示したい項目(電話番号・メールアドレス・住所)を入力する
- それぞれの項目を、プロフィールに表示するかどうか選ぶ
- 保存する
入力した情報がすべて公開されるわけではありません。
「電話番号は使うけれど、住所は載せたくない」という選び方ができます。
必要なものだけを選んで公開してください。
迷ったときは、まず1項目だけ公開して様子を見て、あとから増やしても構いません。

表示される場所と見え方
設定が終わると、プロフィール画面に変化が現れます。
- 自己紹介文の下、フォローボタンの近くに連絡先のボタンが並ぶ
- 電話番号を公開していれば、「電話」ボタンをタップするとそのまま発信画面が開く
- メールアドレスを公開していれば、「メール」ボタンからメールアプリが起動する
- 住所を公開していれば、地図アプリで場所を確認できることもある
訪問者は、DMを打たなくても、いつも使っている電話やメールでそのまま連絡できます。
「文章でのやり取りが苦手」という層にとっては、これだけで問い合わせのハードルがぐっと下がります。
普段使っているアプリがそのまま開くという安心感も、後押しになります。
DMとの使い分け
連絡先ボタンとDM、どちらも使えるなら、役割を分けて考えます。
| 方法 | 向いている相手 | 向いている内容 |
|---|---|---|
| DM | 気軽に聞きたい・文章でのやり取りが苦手でない人 | ちょっとした質問、画像を見せながらの相談 |
| 電話 | すぐ話して決めたい・年配の方 | 込み入った相談、当日の緊急連絡 |
| メール | 正式な記録を残したい | 見積もり、契約に関わるやり取り |
すべてを1つの方法に絞る必要はありません。
「まずはお気軽にDMで」と案内しつつ、電話番号も公開しておく。
そうすることで、DMが苦手な人も逃さずに拾えます。
どんな業種で効果的か
連絡先ボタンは、とくに次のような業種で効果を発揮します。
- 飲食店…当日の予約や空席確認を電話で受けたい
- 美容室・サロン…施術中のスタッフに代わって、電話で予約を受けたい
- 士業・専門サービス…メールで正式な問い合わせを受けたい
- 地域密着のお店…年配のお客さまが多く、電話のほうが安心される
逆に、オンライン完結のサービスで、すべてDMやフォームで完結させたい場合は、無理に電話番号を公開する必要はありません。
自分のお客さま層に合わせて、必要な項目だけを選んでください。
どちらが正解ということはなく、いまの運用にいちばん合う形を選べば十分です。
公開する情報の選び方
すべての情報を公開する必要はありません。
迷ったときの考え方を整理します。
- 電話番号…すぐの対応を求められる業種なら公開する。折り返しの手間を考えると、受け答えできる体制があるときだけにする
- メールアドレス…普段から仕事用に使っているアドレスを登録する。プライベート用は避ける
- 住所…来店型のお店は公開したほうが親切。在宅の個人サロンなどは、番地までは載せずエリア名にとどめる選択もある
とくに個人で運営している方は、プライバシーとのバランスを考えてください。
自宅と仕事場が同じ場合、番地までの公開は慎重に判断します。
電話対応の受け皿を整えておく
連絡先ボタンを設置したら、実際に電話が鳴ったときの準備も必要です。
- 営業時間外にかかってきたときの、留守番電話のメッセージを用意する
- 出られないときに折り返す目安の時間を決めておく
- 頻繁にかかってくる質問は、あらかじめ答えを用意しておく
- 複数人で対応する場合は、誰が出るかを決めておく
「ボタンを置いただけで、電話に出られる体制がない」という状態は、かえって信頼を損ないます。
設置する前に、受け皿を整えてから公開してください。
メールでの問い合わせを効率化する
メールアドレスを公開した場合も、対応の準備をしておくと安心です。
- よくある質問への返信テンプレートを、あらかじめ作っておく
- 自動返信メール(受け取りましたの通知)を設定できるなら設定する
- 返信の目安時間を、プロフィール文などで一言伝えておく(「メールは24時間以内に返信します」など)
メールは電話と違い即時対応が求められにくいぶん、丁寧に返せるという利点があります。
DM・電話・メールの3つの窓口を整えておくと、お客さまが自分の都合に合った方法を選べます。
電話に出やすい時間帯を伝えておく
電話番号を公開しても、いつでも出られるとは限りません。
あらかじめ「出やすい時間」を伝えておくと、すれ違いが減ります。
- プロフィール文に「お電話は◯時〜◯時にお願いします」と一言添える
- 施術中や接客中は出られないことを、留守番電話で案内する
- 出られなかった着信には、その日のうちに折り返す
「電話をかけたのに出なかった」という体験は、お客さまの印象を大きく下げます。
出られる時間帯をはっきり伝えておくことで、お客さまも安心してかけられますし、こちらも無理のない対応ができます。
固定電話とスマホ、どちらを載せるか
個人で運営している方は、載せる番号選びにも迷うところです。
- お店専用の固定電話がある…そちらを優先して公開する
- スマホだけで運営している…普段使いの番号とは別に、仕事用の番号を用意すると安心
- 格安SIMの2台持ち…仕事用のSIMを分けておくと、オンオフの切り替えがしやすい
番号を分けておくと、プライベートの時間に仕事の電話が鳴る、という負担を減らせます。
最初から完璧に分ける必要はありませんが、事業が育ってきたタイミングで検討する価値はあります。
個人アカウントとの違いに注意
連絡先ボタンは、プロアカウントだけの機能です。
- 個人アカウントのままでは、連絡先オプションのメニューが出てこない
- 「プロフィールを編集」から、ビジネスまたはクリエイターに切り替える
- 切り替えは無料で、いつでも個人アカウントに戻せる
まだプロアカウントにしていない方は、連絡先ボタンを使う前に、まずこの切り替えから始めてください。
切り替えても、フォロワーや過去の投稿がなくなることはありません。
数分で終わる作業なので、これを機に済ませておくとスムーズです。
導線として投稿でも案内する
連絡先ボタンは、置いただけでは気づかれないこともあります。
投稿やストーリーズでも、存在を伝えてください。
- 投稿の締めに「お電話でのご予約もプロフィールから」と一言添える
- ハイライトの「ご予約方法」に、電話・メール・DMの3つを並べて案内する
- 固定投稿の中で、連絡先ボタンの場所を画像つきで示す
とくに年配のお客さまが多いアカウントでは、「インスタからでも電話できる」という案内自体が新鮮に映ります。
知らなければ使われない機能なので、DMや投稿で一度は明確に伝えておく価値があります。
複数の連絡方法を用意するメリット
窓口を1つに絞らないことには、思った以上の利点があります。
- お客さまが自分の好きな方法を選べるので、問い合わせのハードルが下がる
- 電話が苦手な人、文章が苦手な人、それぞれに合わせられる
- 緊急時(当日キャンセルなど)は電話、通常の相談はDMと、場面によって使い分けてもらえる
窓口を増やすと管理が大変に思えるかもしれませんが、実際には「お客さまが自分に合う方法を選んでくれる」ため、無理なコミュニケーションが減ります。
結果として、対応する側の負担もならされていきます。
よくある質問
Q. 電話番号を公開すると、迷惑電話が増えませんか。
A. ゼロにはなりませんが、多くはお客さまからの正当な問い合わせです。
心配な場合は、まずメールだけを公開して様子を見る方法もあります。
Q. 連絡先ボタンとアクションボタン(予約する)は両方表示できますか。
A. 設定によっては両方表示できます。
予約はアクションボタン、簡単な質問は連絡先ボタン、と役割を分けられます。
Q. 公開した電話番号は、あとから非公開に戻せますか。
A. できます。
「プロフィールを編集」の連絡先オプションから、いつでも表示・非表示を切り替えられます。
Q. 個人の携帯番号を登録しても大丈夫ですか。
A. 使えますが、プライベートと仕事の境目がなくなる点は考慮してください。
可能であれば、仕事用の番号を用意するのが安心です。
Q. 海外からの電話にも対応する必要がありますか。
A. 表示される番号の形式によって変わります。
国内のお客さまだけを想定しているなら、その旨をプロフィール文に書いておくと親切です。
Q. 電話番号とメールアドレス、両方を公開すべきですか。
A. どちらか一方でも構いません。
自分の業種でお客さまが好む連絡方法を考え、無理のない範囲で公開してください。
Q. 連絡先ボタンを使うと、広告のように見えませんか。
A. 見え方はシンプルなボタンなので、広告っぽさはありません。
むしろ「ちゃんと連絡が取れるお店」という安心感につながります。
Q. スタッフが辞めたら、電話番号は変えるべきですか。
A. 個人の携帯番号を使っていた場合は、早めに変更してください。
お店専用の番号にしておくと、こうした入れ替わりの影響を受けません。
Q. 連絡先の情報を最新に保つコツはありますか。
A. 営業時間や定休日が変わるタイミングで、あわせて連絡先も見直す習慣をつけると、情報が古いまま放置されるのを防げます。
まとめ:今日の一歩
連絡先ボタンは、DMが苦手な人も取りこぼさないための入り口です。
電話・メール・住所を、必要な項目だけ選んでプロフィールに表示できます。
今日やることは1つです。
プロアカウントになっているかを確認し、「連絡先オプション」から公開する項目を1つ決める。
公開する前に、実際に連絡が来たときの受け皿(誰が出るか、いつ折り返すか)も準備しておいてください。
設定したら、投稿やハイライトでも「電話やメールでも連絡できます」と一言伝えます。
窓口が増えるほど、お客さまが自分に合った方法を選べるようになります。
DMだけに頼らない集客の入り口を、今日のうちに1つ増やしてみてください。






