1.インスタDM機能のアップデート
2020年8月に発表されたインスタグラムDM(ダイレクトメッセージ)機能のアップデートが実装されたことをご存じですか?
主に、Facebook Messengerの人気機能を中心とした機能がインスタグラムDMにも実装されています。
インスタグラムのDM機能は、一般的に、アカウント間の個別のやり取りができ、プライベートなシーンで利用できる機能という認知があると思います。
もちろん、そうした個人間でのプライベートなやりとりにおいても非常に便利な機能ですが、活用の仕方によっては、インスタグラムの集客においてもメリットを得ることができます。
この記事では、インスタグラムのインスタDMをビジネスに上手に活用していない個人事業主や企業向けに、アップデート内容を解説した上で、インスタグラム集客における効果的な活用方法を紹介します。
集客やマーケティング、売上アップに、インスタグラムのDMをあまり活用していなかった、魅力を感じていなかったという方、ぜひ読んでみてくださいね!
2.インスタDMのアップデート内容
今回のアップデートでは、インスタグラムのDM機能とFacebookメッセンジャーの機能統合により、下記の変更がありました。
(1)インスタグラムDMとFacebook Messeneger間でやり取りができる
(2)インスタDMのビデオ通話で同じ動画を見ながらグループチャット
(3)消えるメッセージ設定
(4)チャットカラー(チャットの文字の背景)の設定
(5)お気に入りの絵文字を呼び出すショートカットを作成し、スタンプを送る
(6)他者のストーリーズコンテンツを最大5つの連絡先に転送してシェア
(7)チャット内のメッセージを引用して返信
(8)自分にDMを送れるアカウントを事前にブロック設定
詳細を解説していきます。
(1)インスタグラムDMとFacebook Messeneger間でやり取りできる
以前はインスタグラム上のアカウント間でしかダイレクトメッセージの送受信ができませんでしたが、このアップデートにより、インスタグラムアカウントとFacebookアカウントを横断したメッセージのやりとりが可能になっています。
つまり、Facebookアカウントしか持っておらず、インスタグラムアカウントを持っていないユーザーとも、インスタグラムのDM画面からコミュニケーションがとれるということです。
インスタグラムDMから連絡する場合、宛先の検索欄から、Facebookアカウントを指定することができます。
(2)インスタDMのビデオ通話で同じ動画を見ながらグループチャット
以前から、インスタグラムのDM機能にアクセスし、最大5名のメンバーを指定し、ビデオ通話をすることは可能でした。
それが、このアップデートで、動画などのコンテンツをグループ通話の画面上に共有しながらビデオ通話できるという”Watch Together”(ウォッチトゥギャザー)機能が追加されました。
(3)消えるメッセージ設定
既読にするか、チャットを終了すると、メッセージが自動削除される設定ができるようになりました。
以前はなかった新しい機能で、1回限り、その場限りのコンテンツ配信を個別にできるようになりました。
(4)チャットカラー(チャットの文字の背景)の設定
DMの設定より、”チャットカラー”と呼ばれる、会話の背景テーマを設定できるようになりました。
グラデーション・単一色・レインボーなどの全26種類のテーマから選択することができ、設定したDMごとにテーマを変えて、DM内のメンバーとシェアすることができます。
(5)お気に入りの絵文字を呼び出すショートカットを作成し、スタンプを送る
お気に入りの絵文字を呼び出すショートカットを事前に作成しておくことで、相手からのメッセージに対し、より早くリアクション・返信することができるようになりました。
(6)他者のストーリーズコンテンツを最大5つの連絡先に転送してシェア
今まで、他のアカウントが投稿しているタイムライン・ストーリーズコンテンツをDMでシェアする際に、1アカウントしか指定できなかったのに対し、最大5名まで選択することができます。
選択されたメンバーとグループチャットという形で、追加された全員が同じコンテンツを一斉に確認できます。
(7)チャット内のメッセージを引用して返信
DMの中に、いくつもの話題が挙がった際に活用できるのがこの機能です。
返信したいメッセージを長押しすると、[返信する] [報告する] [コピーする]という3つの選択肢が表示されるので、その中の[返信する]を選択するだけで、特定のメッセージに対する返信ということが一目見てわかるようになりました。
そのため、会話が途中で途切れたり、どのメッセージに対する返信かわからない、という点が改善され、よりプライベートなコミュニケーションをとりやすくなりました。
(8)自分にDMを送れるアカウントを事前にブロック設定
以前は、インスタグラムでは基本的に不特定多数のアカウントから、メッセージを送受信することができました。
それによって、勧誘や不適切なコンテンツを受け取ることが避けられず、そうしたコンテンツを配信するアカウントをブロックしても、一時的な効果しか得られない状態でした。
それがアップデートにより、事前の設定によってメッセージの返信を許可する相手を[すべての人] [フォロー中の人] [オフ]という3つの選択肢から選ぶことが可能になりました。
併せて、ストーリーズを配信したくないアカウントの除外も可能なので、コンテンツを届けたい相手を自身でコントロールすることができます。
3.インスタグラムDMを集客に活用する方法
ここで、インスタグラムのDM機能を活用して、インスタ集客をさらに活性化させていくためのアイディアをいくつか紹介します。
【1】キャンペーン参加者に対する当選連絡
インスタグラムでフォロワーを伸ばしたり、エンゲージメント率を上げる一つの工夫として、キャンペーンの開催という方法があります。
例えば、「フォロー&いいねで抽選●名様に▲▲をプレゼント」といった具合に、ユーザーが魅力的に感じそうなプレゼントをフックに、集客を促進するといった形です。
▶︎インスタグラムで失敗しないキャンペーンの企画方法はこちらをご覧ください
こうしたキャンペーンで当選したユーザーに対して連絡する方法として、DMメッセージは非常に効率的です。
当選発表をタイムラインやストーリーズで行うこともできますが、当選ユーザーに確実にリーチできるとは限りません。
さらに、オープンに発表した場合、キャンペーンに応募したアカウントが公開され、特定されてしまうことにもつながりかねません。
インスタグラム上で電話番号やメールアドレスを公開しているアカウントはほとんどないという状況を加味しても、個別にクローズドで、かつ、確実に連絡できる方法としてはDMが最も適しています。
ただし、当選者を確実に把握するために、キャンペーンの当選条件を満たしているか否かはしっかり確認できるよう、事前に準備しておきましょう。
【2】Watch Together機能による少人数グループセミナー開催
インスタグラム内で、クローズドかつ最大5名で画面共有のできる、DMのWatch Together機能を使えば、少人数でのグループセミナーやイベントを開催することも可能です。
今まで、何かしらの資料や情報をもとにレクチャーする場合、インスタグラムではそうした機能が実装されておらず、ビデオ会議・ビデオ通話アプリを利用する必要がありました。
しかし、このWathc Together機能が実装されたことで、インスタグラムで集客したユーザーに対し、外部アプリに誘導することなく、インスタグラム上でセミナーや商談を完結させることができます。
今まで利用していたサービスやアプリとの置き換えで活用できないか?という点で見直すと、インスタグラム1つあれば完結できるという手法はかなり増えていますので、そうした手法や知恵を商材としていける可能性も広がっています。
【3】アテンションを高める消えるメッセージ配信
既読がつくか、チャットを終了したタイミングで閲覧できなくなる”消えるメッセージ設定”によって、「このチャット限定」でのクローズドなオファーやコンテンツを配信することが可能です。
そうしたゲリラ的なコミュニケーションによって、ユーザーにサプライズ体験を提供したり、商品やサービスの利用を検討していたユーザーに”今ここで利用する動機”をつくりだすことができます。
4.インスタDMまとめ
インスタグラムDM機能ではアップデートによって、従来と比較して、ユーザーとのコミュニケーションの幅が格段に広がりました。
アイディア次第では、ただの連絡機能ではなく、ユーザーに対して感動体験やサプライズを届ける手法ともなり得ますので、他社がやっていない差別化という視点でも、何か新しいコミュニケーションができないかという視点で活用されることをおすすめします。
そして、他の機能も含めたインスタグラムというプラットフォーム全体を把握し、個人的かつプライベートなやり取りだけに終わらず、企業やブランドとして商品・サービスを提供していく際のマーケティング手法のひとつとして積極的に活用していくことをオススメします。