1.こんな方にオススメのショッピング機能
インスタグラムから自社サイトへの集客を強化させるための有効な手段として、「ショッピング機能」があります。
それが「Shop now(ショップナウ)」です。
この記事では、ショッピング機能「Shop now」を使用するメリットから、具体的な使用方法、活用事例までを紹介していきます。
●フォロワーを自社サイトに流入させたい
●インスタグラムで商品を販売したい
のようにお考えの方は、ぜひ参考にして、使えると思えば活用していただければと思います。
2.インスタのショッピング機能「Shop now」とは?
インスタグラムの「ショッピング(Shop now)機能」とは、一言で言うと、タイムラインやストーリーズなどの投稿から、ECサイトに直接リンクを貼ることができるタグ付け機能です。
ただし、通常のインスタグラムアカウントや、ハッシュタグと投稿を紐づける「タグ付け機能」ではなく、
インスタグラム外部のECサイトリンクと投稿コンテンツとの紐づけができる“販売専用のタグ付け機能”です。
販売商品の投稿コンテンツに対し、ECサイトをリンク設定しておくことで、ユーザーはそのコンテンツから直接、商品購入サイトにアクセスすることができます。
また、販売商品の投稿コンテンツ上に価格や商品名を表示することもできるため、例えるならば、インスタグラム版の商品カタログのような位置づけとして活用できます。
※注意点・・現時点では形があり、実際に手にとることのできる“有形商品”に限定して使用できる機能で、サービスなどの“無形商品”には使用することができません。
3.ショッピング機能を使用するメリット
ショッピング機能を使用することで、インスタグラムの投稿コンテンツを閲覧するユーザーに対して、ECサイト訪問を促すことができる点が最大のメリットです。
特に、アカウントのフォロワーと発見タブの「ショッピングチャンネル」からの流入がメインとなり、タイムライン、ストーリーズ投稿を入口としてECサイトに誘導できます。
もともと、インスタグラムから外部のECサイトにアクセスを促すための方法は限定的でした。
例えば、タイムラインでは、URLを書くことはできますが、実際にアクセスできる有効なリンクにはなりません。
つまり、URLを書いても飛べないので、そのURLを手入力して見るしかないため、全然意味がないのです。
有効なリンクを設定できる場所としては、フォロワーが10,000人以上いるアカウントのストーリーズにはリンクできますが、10,000人未満のアカウントでは、プロフィール画面の「ウェブサイト」欄に設定できるリンク1つだけでした。
以上のように、そもそもインスタグラム上で多数のフォロワーを抱えていたとしても、そこから外部サイトにアクセスを促す難易度が非常に高い状態でした。
そのため、タイムライン・ストーリーズを問わず、投稿コンテンツごとに外部サイトへの誘導が可能なショッピング機能を活用することで、これまでよりも、自社のECサイトへの訪問機会を増やすことができます。
同時に、インスタグラム上で商品の購買を検討しているユーザーや、魅力的な商品を探しているユーザーに対し、利便性やスムーズな購買を提供することにもつながります。
実際に、インスタグラムの日本人ユーザーのうち、約80%ものユーザーが、商品を購入するための情報収集や、購入する商品を決めるためにインスタグラムに訪問しているという調査結果もあります。
インスタグラムは、ユーザーにとって、投稿コンテンツを閲覧するだけの場ではなく、商品購入の決定に重要な影響を及ぼしているということがわかります。
つまり、そのような状況に対して、ショッピング機能は、ユーザーに対して気になった商品をすぐに購入できるという、スムーズなお買い物を提供できるメリットがあると言えます。
4.ショッピング機能を利用するために必要な設定
ショッピング機能を利用するためには、必要な条件が大きくわけて5つあります。
■インスタグラムのショッピング機能を利用するための条件
1)Facebookのコマースポリシーに準拠していること
2)Instagramビジネスアカウントがあること
3)InstagramビジネスアカウントとFacebookページがリンクされていること
4)主に有形商品を販売していること
5)ビジネスアカウントがFacebookカタログにリンクされていること
また、上記すべての項目を満たしたうえで、審査申請を出して、インスタグラムによる審査に通過する必要があります。
いずれかの項目が満たされていない場合、審査に通過できず、利用できないこともあります。
ここから、実際に1~5を確認・設定するための方法を説明していきます。
1)Facebookのコマースポリシーに準拠していること
まず、Facebook社の定めるコマースポリシーに適合している必要があります。
主に禁止・制限されているコンテンツ(取り扱うことのできない商品含む)が説明されているため、ポリシーを一読の上、販売商品が該当しないか確認しておきましょう。
また、ビジネスを展開している所在地が、Instagramのサポートされている地域である必要があります。
日本はサポートされている地域ですが、それ以外の国でビジネスを展開している場合は、サポート地域の一覧を確認しておきましょう。
2)Instagramビジネスアカウントがあること
Instagramのビジネスアカウントは、一般アカウントから切り替えることができます。
▼現在のアカウントがビジネスアカウントか確認する方法
プロフィール画面の「三」より「設定」を選択→「アカウント」を選択します。
「個人用アカウントに切り替える」「クリエイターズアカウントに切り替える」が表示されている場合、すでにビジネスアカウントに設定済みです。
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▼一般アカウントからビジネスアカウントに切替える方法
「ビジネスアカウントに切り替える」が表示されている場合は、そこから切り替え設定を進めます。
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3)InstagramビジネスアカウントとFacebookページがリンクされていること
2で設定したインスタグラムのビジネスアカウントに対し、Facebookページのリンク設定が必要です。
Facebookページ自体がない場合、Facebookアカウントにログインのうえ、下記手順で設定を進めます。
Facebookのプロフィール画面より「ページ」を選択し、「作成」をタップ。「スタート」を選択すると、Facebookページの作成が開始します。
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必要事項の入力、項目の選択を進めていきます。
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必要事項をすべて入力し、下記のような画面が表示されたらページ完成です。
ページを作成したら、インスタグラムのアカウントでリンク設定を進めていきます。
プロフィール画面右上の「三」より、「設定」を選択します。
「アカウント」を選択し、「リンク済のアカウント」をタップ。
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「Facebook」を選択すると、連携する候補のアカウント名が表示されるので
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「●●」としてログインを選択すれば完了です。
もし、1つのFacebookアカウントに対し、複数のFacebookページを作成している場合は、もう一度戻り「Facebook」を選択します。
すべてのFacebookページが表示されるため、該当するページを選択しましょう。
4)主に有形商品を販売していること
これからショッピング機能を利用して販売する商品が、実際に手にとることのできる“有形商品”で、WEBで販売している商品かという内容です。
現時点では、無形のサービスや、店舗のみで提供される商品などについては、ショッピング機能を利用することができません。
※2020年6月22日時点
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5)ビジネスアカウントがFacebookカタログにリンクされていること
Facebookカタログとは、Facebook社の提供するサービス上で販売する商品を登録しておくページのことを指します。
Facebookページを登録していれば、カタログマネージャーにアクセスすることで作成することができます。(スマホ非対応のためパソコン操作が必要です)
Facebookにログインした状態でカタログマネージャーにアクセスし、「カタログを作成」を選択します。
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カタログタイプを選択します。(「Eコマース」を選択します。)
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商品情報をアップロードし、カタログオーナー(カタログを紐づけるアカウント)の選択とカタログ名の入力を進めれば、カタログ登録は完了です。
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つづいて、カタログマネージャーを使用して、作成したカタログとインスタグラムのビジネスアカウントを連携します。
まず「チャネル」を選択し、「Instagramショッピング」を選択すると、設定すべき項目が表示されるため、すべて設定すれば完了です。
1.ビジネスアカウントの所有者とリンクする
2.商品を追加
3.Instagramプロフィールをリンク
以上で、ショッピング機能を利用するために必要な5つの条件設定が完了となります。
あとは審査申請を行い、通過次第、ショッピング機能を利用することができます。
※注意・・ショッピング機能の利用承認が下りると、プロフィール画面上部に「Instagramで商品をタグ付け」という通知が表示されます。
5.ショッピング機能の活用事例
実際にショッピング機能をどのように活用すれば、よりインスタグラムからECサイトへの誘導を活性化できるかということについて、2つの事例から解説していきます。
事例①GU(ジーユー)
GUのインスタグラムアカウントでは、タイムラインで商品を使用したコーディネートを紹介し、そこにショッピング機能のタグ付けをしています。
特徴的なのは、GUのコーディネートをアップしている他ユーザーの投稿を用いて、紹介している点です。
商品を使用した上手なコーディネート方法がわかる上に、実際に商品を使用している第三者ユーザーからの投稿という点での説得力により、商品の使用イメージが具体的に想像できます。
特に、その商品に興味を持っているものの、購入を検討している段階のユーザーにとっては、魅力的な使用イメージを持てることは、購入の後押しになる効果が期待できます。
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事例②ORBIS(オルビス)
ORBISのインスタグラムアカウントでは、タイムラインで商品特徴のコメントとあわせて、商品の写真にショッピング機能のタグ付けをしています。
特徴的なのは、化粧品やサプリの特徴はもちろんのこと、どのようなお肌悩みに効果的な機能があるかという点や、商品を使用することで得られるベネフィットが簡潔に説明されている点です。
商品を初めて知ったユーザーにとって、商品を使用することで得られる効果が簡潔に理解できるコンテンツは、自分にとって価値のある商品かを理解し、その後の購買検討につながるきっかけとなるでしょう。
重要なのは、そのコンテンツを誰向けにつくるかという視点です。
商品に対してまだ認知のないユーザーに対しても役立つ情報を簡潔でわかりやすく理解してもらえることは、見込み客の獲得にも効果が期待できます。
6.インスタ「Shop now」と連携できるショッピングカート一覧
ここでは、これからインスタ「Shop now」を活用したいという方のために、連携できる代表的なショッピングカートサイトとその解説ページを挙げておきます。
■カラーミーショップ
Instagramショッピング機能について
https://shop-pro.jp/manual/instagram-shopping-now
■MakeShop
Instagramショッピング機能
https://www.makeshop.jp/main/function/instagram/
■BASE
Instagramのアカウント取得手順とBASEとの連携方法
https://baseu.jp/8623
■Shopify
【はじめてのShopify】Instagram「ショッピング機能」設定方法
https://www.shopify.jp/blog/how-to-connect-instagram-channel
■stores.jp
第一回 Instagram ショッピング機能 (Shop Now) の使い方を解説します!【全4回】
https://officialmag.stores.jp/entry/uriage-up/instagram-shopnow1
■おちゃのこネット
インスタグラムでおちゃのこネットの商品をタグ付けする
https://www.ocnk.net/faq/index.php?action=artikel&cat=281602&id=1168
■EC-CUBE
EC-CUBEで Instagramショッピング機能 が利用できるようになりました。
https://www.ec-cube.net/news/detail.php?news_id=298
■aishipR
Instagramショッピング機能
https://www.aiship.jp/instagram/
7.ショッピング機能「Shop now」まとめ
ショッピング機能「Shop now」は、ユーザーとより多くタッチポイントを持つことのできるインスタグラムから、ECサイトへ誘導を促進できるツールです。
しかも、初期設定さえ完了できれば、手数料などもかからずに集客できる点が大きな特長です。
特定のECプラットフォームで出店する場合、多くは販売商品の単価や売上個数に応じた手数料が発生します。
さらに、集客のための広告費がかさむケースもあります。
その点、インスタグラムのショッピング機能「Shop now」を活用すれば、商品購入のための情報収集を目的として利用している多くのユーザーを、ECサイトに誘導することが可能です。
ネット物販をやっている方は、ぜひ、ショッピング機能「Shop now」を活用して、インスタグラムからの集客を強化してみてくださいね。