1.インスタグラム【インサイト機能】活用方法
この記事では、インスタグラムに投稿した写真やキャプション(文章)、ハッシュタグなどのコンテンツのパフォーマンスを分析し、より魅力的になるコンテンツを作成するためのヒントを得るためのインスタグラム【インサイト機能】の活用術をご紹介します。
具体的には、リーチ、インプレッション数、ウェブサイトクリック数、エンゲージメント、コメント、シェア、プロフィールへのアクセス、保存済みなどを分析して、フォロワーや投稿を見てくれるユーザーからの反応を上げることができるようになります。
●こんな人におすすめ●
・インスタグラムの投稿を拡散したい人
・インスタグラムの効果を定量的に把握したい
・フォロワーのニーズを分析して、投稿のいいね数やフォロワー数を増やしたい
2.インサイトの解説を動画で見る
3.インサイトを表示する条件「プロアカウント」とは?
インサイト機能は、インスタグラムに「プロアカウント」として設定していないとインサイトのデータを表示及び利用することができません。
そのため、これを知らないユーザーの方から、筆者のLINEへのお問い合わせで「インサイトが見れないのですが…」「どうしたらインサイトを見れるようになりますか?」といったお問い合わせをいただきます。
※2019年以前だと「ビジネスアカウント」と呼ばれましたが、2019年後半から、「クリエイターアカウント」が加わったことにより、「ビジネスアカウント」とともに2種類を総称して「プロアカウント」となりました。
そもそも、インスタグラムのアカウントには個人で登録する「個人用アカウント」と、そのビジネスアカウントを含む「プロアカウント」の大きく2つのアカウントの種類があります。本章では、それぞれのアカウントの種類の違いを説明します。
まず、「個人用アカウント」とは、インスタグラムアカウントを開設した際、デフォルトで設定されるアカウントです。
一方で、先に述べた「プロアカウント」は一見、個人のプライベートで利用するものではなく、モノやサービスを提供する事業者向けのもの?という印象を受けます。
ともすると、有料でハードルの高いものでは?と思われる方も多いと思いますが、実際には異なります。
「プロアカウント」を利用することで、個人用アカウントでは可能なアカウントの非公開設定ができないという点だけ注意して頂ければ、単純に「個人用アカウント」よりもできることの範囲が広がります。
具体的には、広告宣伝を除くあらゆる機能が無料で利用できます。
個人のプライベートで利用されている方でも、普段何気なく投稿している内容を、よりフォロワーにとって魅力的なものになるように工夫することができるようになるのです。
「個人用アカウント」から切り替えても、また個人用アカウントに戻すこともでき、投稿したコンテンツが消えるということもありません。
個人用アカウントの方は、プロアカウントに切り替えて、ここからご紹介する「インサイト機能」を活用していただければと思います。
★プロアカウントの詳細と切り替え方法は、こちらの動画で詳しく解説しているので参考にしてください。
⇒動画で解説!インスタグラム【プロアカウント】のメリットと切り替える方法
▼簡単たったの3タップでアカウント切り替え手順▼
ちなみに、「プロアカウント」の中に「クリエイターアカウント」「ビジネスアカウント」があるということは述べましたが、どちらを選んでも「インサイト機能」の利用は可能になります。
★クリエイターアカウントとビジネスアカウントの違いや詳細については、こちらの動画で解説しているので、詳しく知りたい方は参照してください。
⇒動画で解説!【クリエイターアカウント】と【ビジネスアカウント】の違いと切り替え方法
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4.インサイトとは
インスタグラムの「インサイト」とは、インスタグラムの投稿コンテンツと自身のアカウントに関する分析をすることができる機能です。
プロアカウントを利用していれば、次のようにプロフィール画面より簡単にアクセスすることができます。
例えば、ざっと上げただけでも下記のようなことができます。
- 自分のアカウントのフォロワーの地域、年齢層、男女の性別、閲覧時間帯を把握できる
- どんな経路で自分をフォローしたか、投稿を見に来たか、流入経路がわかる
- どのフィード投稿が多く閲覧されているか、人気なのかわかる
- ストーリー投稿のインプレッション数や移動方法、ストーリーからのフォロー数などがわかる
- その他、プロフィールへのアクセス数、ウェブサイトのクリック数を把握できる
これらを把握することで、何の役に立つか?
フォロワーにとってより魅力的なコンテンツをつくったり、フォロワーが増えやすい流入経路を発見したりと、フォロワーを増やしたり、コンテンツを拡散するために、やるべきことが見えてきます。
例えば、どのフィード投稿が見られているか、保存する人が多いか、傾向を分析することで、保存されやすいコンテンツをつくるという次のアクションを起こすことができますよね。
しかも、お金をかけずにできるというのが、インサイト機能の嬉しい特徴です。
次章で、詳しく活用方法を具体的な分析事例としてご説明します。
5.インサイト機能でできること~おすすめ分析手法3選~
では、具体的どんな分析ができるか?すぐに活用できる下記3つの切り口で、具体的に何をどのように分析すべきか、詳細を説明していきます。
(1)どんな投稿が「いいね」増やせる?
(2)いつ投稿すれば多くの人に見られる?
(3)自分のアカウントはどういう人に好まれやすい?
投稿したコンテンツに対して、「いいね」を増やしたいのは、インスタグラムユーザーの多くが願うことではないでしょうか。
そんなとき、まず最初に確認したいのが現在の「リアクション率」です。
リアクションとは、インスタグラム上での「いいね」や「コメント」、保存などの読み手のユーザーが、投稿を閲覧した後に起こす行動のこととします。
そのリアクションの数が、コンテンツのリーチ数に対してどの程度の割合を占めているか把握し、比較・分析することで、「いいね」を含む読み手のリアクションを、さらに増やす方法を見つけることができます。
ここでは、より多くの数字が見れるフィード投稿のコンテンツについて紹介します。
(1)どんな投稿が「いいね」を増やせる?
まず、フィード投稿に対するリアクションとして代表的な「いいね」「コメント」「シェア」「保存」のそれぞれの数字を確認していきましょう。
インサイトの「コンテンツ」の「投稿」を開き、「すべてを見る」を選択します。すると、投稿したコンテンツが一覧で表示され「投稿コンテンツの種類」「期間」「みたい数字」でしぼれるフィルターが出現します。
投稿コンテンツの種類は、カルーセル投稿・写真・ショッピング投稿・動画でしぼることができますが、ここでは最も一般的な「写真」でしぼっていきます。
期間は、現在から過去7日間・30日間・3か月・6か月・1年間・2年間とさかのぼることができますが、古い投稿ほど埋没していくので、最新の傾向を見るためには7日間又は30日間を見ることができれば十分です。
続いて「見たい数値」ですが、全部でこれだけの選択肢があります。
一覧化された投稿コンテンツ別に、上記の数字にて、パフォーマンスを確認することができるので、反応の良かった投稿の効果が一目瞭然でわかります。
例えば、「いいね」の最も多いコンテンツを分析すれば、さらにいいねの多いコンテンツをつくるためのヒントになりますよね。
一覧化したコンテンツの中で、最も数字のよいものを選びましょう。
さらに、そのコンテンツをタップすると、コンテンツの詳細インサイトが確認できます。
ここでは、コンテンツ単位で、より詳細のインサイトを確認することができます。
具体的には、下記のような内容です。
- インタラクション…投稿を閲覧したユーザーが、次に起こした行動の回数が見れます。
- 発見…投稿にリーチしたアカウントの数と流入元がわかります。
└フォロー数…投稿からフォローに至ったアカウント数
└リーチ…投稿を閲覧したアカウント数
└インプレッション数…投稿が閲覧された回数(1アカウントが2回見た場合は2とカウント)
★インプレッション数の内訳を見ることもできます。ホーム(タイムライン)、地域(投稿に設定した位置情報)、ハッシュタグ、自身プロフィール経由のどこからが多いか特定することができるのです。
では、具体的にどのように活用するか?
例えば、この投稿Aのインサイトを見てみると、
292人(アカウント)にリーチして(a)、362回閲覧されている(b)ことがわかります。
特に、ホーム画面からアクセスされている回数が330と全閲覧数を大きく占めている(c)ことから、閲覧者のほとんどがフォロワーの可能性が高いということがわかります。
そして、閲覧の結果23個の「いいね」(d)と2つの「コメント」を獲得し(e)、更に5人がこの投稿からプロフィールにアクセス(f)しています。
つまり、投稿Aについてはフォロワーの約6割(フォロワーは500人)が投稿を見ていて、うち10%弱がリアクションをしているということがわかります。
一方で下画像の投稿Bは、フォロワーの約6割にあたる307人(アカウント)が投稿にリーチし(g)、377回閲覧されている(h)に対し、「いいね」含むリアクションをしているのは約15%(i合算)と、リーチ数は投稿Aと大きく変わらないにも関わらず、リアクション率をより高く獲得できています。
このことから、投稿Bのほうがフォロワーに刺さりやすいコンテンツといえるため、投稿Bがよりリアクションを獲得できたのは、画像が良かったのか?キャプションなのか?どの要素の影響が大きそうかという点を投稿Aと比較することで理解でき、次のコンテンツの作成に生かせるというわけです。
ただし、流入経路がハッシュタグの割合が多い場合については、フォロワーではなく、そのハッシュタグを利用しているユーザーに刺さりやすいコンテンツである必要があるので、拡散の際の工夫(ハッシュタグやストーリー拡散)と併せて、その効果を確認しておくと、更なる拡散効果を期待することもできます。
(2)いつ投稿すれば多くの人に見られる?
実は、投稿する時間帯というのもコンテンツの内容と並んで重要な要素です。
下の画像を見てください。
これは、筆者の過去1週間のアカウントへのトータルのアクセス数です。
インサイトの「アクティビティ」から、このような形で、曜日別に推移を確認することができます。
傾向としては、土日月にリーチしたアカウントが多い(たくさんの人に見られている)です。
トータルのアクセス数のほとんどはフォロワーが占めていることを前提とすると、実際20~30代のフォロワーが多く、平日は日中は働いている人が多いので、インスタグラムを見る人が少ないのではないか。
結果として土日の流入数が増加傾向にあるのではという仮説が立ちます。
そのため、土日にかけて投稿を集中することで、各コンテンツのリーチをより伸ばすことができそうと推測できます。
※ただし、投稿した日、投稿していない日、投稿した数でリーチ数、インプレッション数は大きく変わるため、同じ条件で分析する必要があります。
(3)自分のアカウントはどういう人に好まれやすい?
最後に、自分のアカウントはどういう人に好まれやすいのか?
実際に今のアカウントのフォロワーの特性から、傾向を理解しましょう。
インサイトの「オーディエンス」で確認することができます。
※ただし、この機能はフォロワーが100人以上いないと利用できないです。
見ることのできるデータは、過去7日間のフォロワーの「増減した人数」、フォロワーの「場所(国・市区町村)」「年齢層」「性別」情報、
フォロワーの曜日別のインスタグラム「滞在時間」、フォロワーがインスタグラム上でアクティブに活動している「曜日」です。
例えば、下のアカウントのインサイトでは、東京都からアクセスしているユーザーが多いことが分かります。
年齢は男女ともに、25歳~35歳がボリュームゾーン。
どちらかというと女性が多いものの、偏りは少ないです。
フォロワーの活動時間帯は、インサイトで全て下画像のように表示されたので、曜日共通で夜21時前後が一番多く、18時、15時の順番で稼働している人が多く、朝3時、6時前後は活動している人が少ないことがわかります。
つまり、男女問わず20代~30代が多く、日中は働いている層のユーザーが多いので、なるべく夜の時間帯にコンテンツを投稿するのが効果的ということがわかります。
加えて、男女でも割合が大きく異ならないので、どちらかの性別にターゲティングしてコンテンツ内容を変える必要はなさそうです。
以上のように、自分の投稿コンテンツとアカウントのパフォーマンスを定量的に把握することで、より効果的に拡散させる方法やリアクション数を増やす方法を考えることができます。
その他にも、インサイト機能で確認できる効果はたくさんあるので、いろいろ見てみてくださいね!
機能や見れる数字だけわかったところで、どう活用したらよいかわからないという方は、初めの一歩として、ぜひ上記の方法を実践してみてくださいね。
6.インサイトまとめ
インスタグラムでフォロワーを増やしたり、投稿コンテンツへのいいねを増やすためには、宣伝広告など、費用をかけて実施できるものもありますが、なるべくお金をかけずに集客したい、コンテンツを拡散したいという方に「インサイト機能」はとてもおススメです。
今回は、フィード投稿にしぼってご紹介しましたが、ストーリーズでもほぼ同様の手順で利用することができるので、ぜひ試してみて下さい。