1.インスタグラムのアカウント運用
インスタグラムは、企業のブランディングや商品の認知・販売、サイトへの集客をするために非常に有効なツールです。
そして、インスタグラムでのアカウント運用において、効果的な施策や手法に関する情報は、ネット上や書籍にたくさんあります。
そのため、よく目にする情報にしたがって、
「とにかく毎日投稿する」「ハッシュタグをたくさんつける」
といったことをなんとなく実践してしまいがちです。
結果として、毎日たくさんの作業をこなしているのに、
売上がアップしていなかった、そもそも成果が上がっているかわからない
といった状況に陥った経験はありませんか?
そんな日々から解放されるためには、
インスタグラムのアカウント運用におけるKPIの見える化と、
週ごとの簡単なルーティーンづくりをしていく必要があります。
この記事では、そんなインスタグラム運用担当の方に
そのまま真似して頂ける「成果を見える化するインスタグラムKPIの設定方法」と「シンプルなインスタグラム運用PDCAの回し方」をご紹介します。
インスタグラムの運用でそもそも何をしたら良いかわからない、インスタグラムの運用を効率化したい、インスタグラム運用で成果が上がっているかモヤモヤする、のように考えている方に読んで頂きたい内容になります。
成果が見えることで、さらなるモチベーションアップも期待できますので、デジタル施策の運用責任者をされている方もマネジメント方法として参考にして頂けると幸いです。
2.インスタグラムKPIの設定方法
KPIとは?
そもそも、KPIとはKey Performance Indicaterの略で、目標達成のための重要な業績指標という意味です。
まずは、そのKPIを決めるための目標を設定しましょう。
前提となる目標がないと、KPIを設定したとしても、実際に売上などの全体の目標に貢献しているか?という達成度合いを測ることができません。
そのため、目標は、誰が見てもわかる明確なもので、事業やサービスの目指す理想像に対する貢献度合いがわかるものを設定しましょう。
☆目標設定のコツは、本記事の第4章でご紹介しております。
そのうえで、その目指している理想像を分解し、
インスタグラムで実現できる状態を数字に落としてKPIとすることで、しっかり成果や達成度を測れるようにしていきましょう。
KPI設定の際に重要なのは「測定可能」なことです。
KPIとインサイト
インスタグラムには「インサイト機能」という、自身のアカウントのパフォーマンスを無料で測定できる機能が備わっているので、そこで測定可能な数値を把握していきましょう。
その他にも、ハッシュタグ数を計測できる外部の無料ツールもいくつかありますので、併せて活用されることをおすすめします。
▶ハッシュタグの現状把握・活用におすすめのツール情報はこちら
主に、インサイト機能で把握できるアカウントのパフォーマンスに関わる数値は下記です。
・アカウント全体の週別、日別のリーチ数
・アカウント全体の週別、日別のインプレッション数
・週別、日別のフォロワーの増減数
・プロフィールへのアクセス数
・投稿ごとのインプレッション
・投稿ごとのいいね数
・投稿ごとのコメント数
など
これらの数値をすべてKPIにするという方法もありますが、
各指標が最終的な目標に対してどのような意味をもっているか把握し、いくつかにKPIに選択と集中をすることでKPI達成および目標達成の近道になります。
特に、上記の指標のなかでも
もっとも売上に直結しやすく、インパクトが大きいと考えられるのが、
「リーチ数とインプレッション数」「フォロワーの増減とプロフィールへのアクセス数」です。
各指標が、一般的に目標となりいやすい「売上」に対して持つ解釈例をご紹介します。
〇リーチ数とインプレッション数
リーチ数は、投稿を閲覧したユニークなアカウント数を表しています。
インプレッション数は、投稿の閲覧回数を表しています。すなわち、1アカウントが2つの投稿を見た場合、リーチ数は1、インプレッション数は2となります。
この2つは週によって大きく変動する数値ではないので、ご自身のアカウントのベースがどの程度か把握しておき、施策を打ったときの増減を確認するものとして有効です。
また、売上との相関性が見られる場合もあるので、毎週記録をしておき、売上とならべて見てみることで動きが連動していないか確認しておきましょう。
〇フォロワー数の増減とプロフィールアクセス数
フォロワー数は自社アカウント、すなわちブランドの認知者数ととらえて良いでしょう。
わざわざアカウントをフォローしているということは、
ご自身のアカウントから得られる情報やコンテンツに期待をしていると捉えることができます。
一方、プロフィールアクセス数は、興味をもってプロフィールを閲覧しにきた人の数と言えます。
もし、プロフィール閲覧数とフォロー増加数に開きがあった場合は、投稿コンテンツより流入してプロフィール画面までたどりついたものの、そこに期待した内容がなかったと感じ離脱した人数が多いと解釈することもできます。
また、フォロワー数も同様に、売上との相関性が見られる場合があるので、毎週記録をしておき、売上とならべて見てみることで動きが連動していないか確認しておきましょう。
○KPIの記録と検証
上記のKPIは、しっかり記録を残しておき、定点的に確認をしておくことが重要です。
特に、インスタグラム上のKPIと自社の目標の連動性が見えない場合は、その突破口を見つけるためにも、地道ですが、まずは上記3つにしぼって記録・検証を繰り返しましょう。
過去の傾向が見えない段階では、「リーチ数・インプレッション数」「フォロワーの増減とプロフィールへのアクセス数」をKPIとして設定しておくことをおすすめします。
3.インスタグラム運用PDCAの回し方
では、ここからKPIを達成するために必要なPDCAの実践方法をご紹介します。
PDCAとは?
PDCAとは施策を実行するために必要な「PLAN(計画)」「DO(実行)」「CHECK(検証)」「ACTION(改善)」の一連の流れのことを指します。
これからご紹介する具体的でシンプルなPDCAのルーティーンを繰り返すことで、体当たり方式の場当たり的な運用から脱し、効率的な運用を実現することもできます。
ぜひ、ご自身で1週間実践してみてください。
PDCAの回し方(具体例)
PLAN(計画)
PLAN(計画)は、課題の特定・インサイト機能の分析結果からあたり傾向を分析し、1週間の投稿内容とテストを計画するとします。
まずは、KPIの達成ができるか否かの現状把握をしましょう。
もし達成ができない場合、さまたげとなっているものが何か?課題の特定をします。
その上で、過去1週間の各投稿を振り返り、とびぬけてコンテンツがあれば、なぜそれが良いのか?という要素を深堀しましょう。
良かった傾向を踏襲したコンテンツづくりに役立てるのは、パフォーマンス最大化のために非常に効果的ですが、早い段階でバリエーションが枯渇してしまうリスクがあります。
そのため、週の半分は良かった傾向を踏襲したもの、残りの半分は新たな仮説にもとづくテスト計画を組み込んでおくことをおすすめします。
DO(実行)
DO(実行)は、投稿内容をFacebookクリエイターズスタジオでまとめて投稿予約することとします。
計画ができたら、コンテンツづくりに進みます。
この際、フォーマットがあると決定すべき事項が明確化されるので、効率的に進めることができておすすめです。
下記のような形で、投稿する内容をフォーマット化しておきましょう。
<フォーマット例>
↓ 日頃の投稿内容をフォーマット化します。
また、投稿の頻度については、1日に1回を推奨します。
特に、土日はインスタグラム全体で利用率が高まりますので、1週間毎日1投稿、計7投稿で計画をしておき、まとめて予約投稿しておくことをおすすめします。
Facebookクリエイターズスタジオを利用すれば、まとめて複数の投稿予約をすることが可能です。
PCでの操作が必要になりますが、手動で都度投稿するよりも時間を指定して、最もエンゲージメントの高まるタイミングに漏れなく投稿することができる点で非常に便利です。
▶Facebookクリエイターズスタジオを使って予約投稿する方法を動画で見る場合はこちら
CHECK(検証)
CHECK(検証)は、KPIの達成度合いと各投稿のパフォーマンスをインサイト機能で検証するようにします。
つくったコンテンツをすべて投稿し終えたら、各投稿のパフォーマンスを確認しましょう。
過去の投稿で傾向のよかったコンテンツを踏襲したもの、テストとして投稿したものそれぞれで効果を比較してみましょう。
▶エンゲージメント率の高いコンテンツの良い傾向を見つける方法はこちら
テスト結果より、新たな良い傾向が見つかれば、次のコンテンツづくりに生かすことのできる芽となりますので、コンテンツづくりフォーマットにしっかり記録しておきましょう。
最後に、目標指標として置いているKPIとしての達成度を確認しておきましょう。
この達成度合いによって、次の週から注力すべきポイントや、どの程度注力すべきかが見えてきます。
ACTION(改善)
ACTION(改善)は、課題の解決ができていない部分に対する対策を考えることです。
検証結果より、注力すべきポイントの抽出が明らかになるので、
次の計画に盛り込むために改善すべきポイントを洗い出しておきましょう。
以上のPDCAサイクルを1週間で回していきます。
スケジュールに落とすと下記のようなイメージになります。
4.インスタアカウント運用の目標設定の方法
目標設定にもいくつかのコツがあります。
ここでは、1つのフレームとして「SMARTの法則」をご紹介します。
SMARTの法則
SMARTの法則は、設定する目標を誰もがわかる明確な状態にしていくための下記5つの要素をまとめたものです。
S:Specific(具体的な)
M:Measurable(測定可能な)
A:Achievable(達成可能な)
R:Related(経営目標に関連した)
T:Time-bound(時間制約がある)
これらのどれか1つでも欠けてしまうと、曖昧で意味のない目標設定になってしまいがちです。
具体例を見ていきましょう。
例えば、あなたが化粧品会社のインスタグラム運用担当だったとします。
2か月後に販売開始する新商品のリップを、多くの人に知ってもらい、欲しいと思ってもらいたいというテーマがあるとします。
その場合、「多くの人がリップを欲しいと思うこと」を目標にしてしまうと、
仮にたくさんの人がそのリップを欲しいと感じても、あなたの考える「多くの人」と上司の考える「多くの人」が違う場合、せっかく目標を達成したと思っていても共通認識を持てない可能性があります。
さらに、結果として売上も上がらなかったという残念な結果になってしまう場合もあります。
SMARTの法則に落とし込む
では、どのような目標にしておけば、このようなことを防げるでしょうか?
上述のことをSMARTに落とし込むと、例えば下記のように具体化することができます。
S(具体的な):多くの人がこのブランドからリップが販売されることを知っていて
M(測定可能な):販売前の予約数が3000個発生している状態
A(達成可能な):リップ開発前のアンケートではターゲットの20代女性のうち7割が欲しいと答えたので、4200人にリーチすることができれば3000個は達成できる見込み。
R(経営目標に関連した):毎年、売り上げの落ちる夏にこの数量限定リップが売れれば、昨年よりもさらに年間の売上を伸ばすことができる。
T(時間制約がある):リップの販売開始時は2か月後なので、1か月前に予約販売数を達成できればOK。
まとめると、2か月後に新しいリップの販売開始タイミングで売上が上がるために、
1か月後までに3000個のリップの予約を受けるために、少なくとも4200人以上の20代女性に新発売するリップの情報をリーチさせることが目標となります。
以上のような形で、誰もが理解できて測定可能な目標設定を心掛けましょう。
この方法はインスタグラム以外のものにも幅広く活用できる考え方なので、ぜひ目標設定の際に意識していただきたいポイントです。
5.インスタ運用のKPIとPDCAまとめ
インスタグラム運用を成功するためには、まず成功の判断軸となるKPIを決定すること、KPIを達成するためのルーティーンを週単位でしっかり回していくことが重要です。
KPIを設定した後、PDCAの計画にもとづいて、それを実現し、効果を確認し、方向性の修正をするという一連の流れを表すフレームの一つで、一見すると地味で面倒なものと思われるかと思います。
しかし、一度上記のようなPDCAの型を身に着けることができれば、ご自身にあったオリジナルの成功方法を見つける近道にもなっていきますので、ぜひ実践してみてくださいね!
今回は、インスタグラムのアカウント運用におけるKPIとPDCAについてお話しさせていただきました。