SNSマーケティングのULSSAS(ウルサス)とは?意味とインスタ集客での事例

1.SNS集客でのULSSAS(ウルサス)について

インスタグラムを含むSNS上で、ユーザーがどのような行動をとり、結果として購入や利用に至っているか、これを把握することはすごく重要なことです。

インスタグラムのアカウント運用を担当していると、つい「いいね」や「フォロワー数」を増やすことに気を取られ、

気が付いたら、そういった一つの「手段」が、つい目的になってしまっているケースが多くあります。

実際に、ユーザーが「いいね」や「フォロー」に至り、最終的に「購入・利用」という行動をとるまでには、一連の行動パターンがあります。

その行動パターンを理解していないと、「いいね」や「フォロー」を一生懸命増やしたにも関わらず、

結果として売上につながらなかったという事態になりかねません。

この記事では、そんな「いいね」や「フォロー」を増やす活動をもっと効果的に、かつ、売上という結果につなげるために理解しておきたい、

SNS上の行動パターン「ULSSAS(ウルサス)」モデルについて説明します。

「ULSSAS(ウルサス)」を理解することで、日々インスタグラムで行っている施策が、ユーザーのどんな行動に結びついているか理解することができ、

結果として戦略的にそういった行動を起こしてもらうためのアイディアの幅を広げることもできます。

もし、「インスタグラムを長らく運用しているが効果に頭打ちを感じている」「インスタグラム運用に意味を感じなくなってしまった」と言う方は、一度立ち止まって、この記事をご覧いただければと思います。

2.SNS上の購買モデル「ULSSAS(ウルサス)」とは?

ULSSASとは、インスタグラムやTwitterなどのSNSで、ユーザーが商品やサービスに対して購買・利用を決定するまでの一連の行動の流れを表したものです。

下記のように、各行動の頭文字をとったものが呼称になっています。

U(UGC):ユーザーの投稿

L(Like) :いいね!

S(Search):検索(SNS内での検索)

S(Search):検索(WEB検索)

A(Action):購買

S(Spread):拡散

具体的には下記のような行動です。

U:商品・サービスを利用したほかの人による投稿を見る

L:口コミ内容や評価により、好感を覚え「いいね!」をする

S:その商品・サービスが気になり、SNS上でほかの口コミや評価を知るために検索する

S:WEB検索で公式サイトなどにたどりつき、商品・サービスのスペックなど詳細を知る

A:結果として魅力的だと感じ、商品・サービスを購入する

S:商品・サービスを実際に利用し非常に満足できたので、今度は自分自身でSNSに投稿

つまり、誰かの投稿をきっかけに、商品・サービスに興味をもったユーザーが購買に至り、さらには自分自身で投稿までするという一連の行動の流れのことを指します。

商品・サービスを提供する立場からみると、

1つの投稿が他の誰かの購買・投稿を促し、さらに他の誰かにつながっていくプラスの連鎖がどんどん生み出されていくことで、売上につながっていく流れになります。

このサイクルが勝手に生み出される、

つまり、私たちが何もしなくても、ユーザーが良い口コミや評価の投稿が勝手に生み出される限り、どんどん売上がプラスになっていくのが理想的な状態と言えます。

ただ、インスタグラムではTwitterなどに比較すると

拡散の機能が弱いという特徴もあり、理想的なULSSASサイクルの連鎖をつくりだすためにはいくつかの工夫が必要です。

では、インスタグラムでこの口コミ・評価の投稿による良い連鎖をつくっていくためには

どのような工夫が必要なのでしょうか?次の章から説明していきます。

3.ULSSAS(ウルサス)に欠かせない要素「口コミ」

ULSSASのサイクルに欠かせないものは、まず、その商品・サービスに関する他人の投稿です。

一般的に、この利用ユーザーによって生み出される口コミなどのコンテンツを「UGC(ユージーシー)」と呼びます。

当然ですが、このUGCが、商品・サービスを利用したことで得られたポジティブな感想や評価であるということが重要なポイントです。

さらに重要なのが、このUGCが誰による発信かということです。

例えば、芸能人などの認知度があり、憧れの対象であるような人物からの発信であれば、影響されるユーザーが多いのは何となくイメージがつくと思います。

一方で、一般の人、ユーザーがフォローするような関係性の、面識のある知人や仲の良い友人、家族といった身のまわりの人からの発信だとどうでしょうか?

芸能人のように憧れの対象になるかは別として、自分の知っているリアルな人物による投稿に興味をもつというのは、何となくご自身の感覚からも納得できるものではないでしょうか。

実際に、インスタグラムの利用層としてボリュームのある20代女性が、最も信頼できる情報源として「友人・家族」をあげているということがわかる調査データもあります。

つまり、芸能人などの著名な人だけではなく、身近な人物からの口コミに影響されて、商品・サービスに興味をもつという可能性はかなり高く、身近であるゆえに信頼性も高いことが特徴的なポイントです

芸能人やインフルエンサーに宣伝を依頼する費用がない場合も、お金をかけずに、一般のユーザーに拡散してもらう連鎖さえつくることができれば、ULSASSの好循環をつくりだすことができるということです。

では、Twitterのようなリツイート機能のないインスタグラムで、口コミ投稿の連鎖をつくっていくためには何が必要なのでしょうか?

4.ULSSAS (ウルサス) の好循環をつくるために重要なポイント

ULSSASサイクルが一人のユーザーから二人、三人…百人と加速的に増え、拡大していくために重要なポイントは、大きく2つあります。

具体的な手順と併せてお話しさせていただきます。

1)ユーザーが商品・サービスを利用した後、口コミまでしたくなるきっかけをつくる

ユーザーの口コミ投稿が重要という内容をお伝えしてきましたが、私たちはユーザーの口コミの内容はもちろん、口コミ自体をコントロールすることはできません。

ユーザーが利用した結果、他の人におすすめしたいくらい満足を得た結果、どこに口コミをアウトプットしてもらうか、

あくまで、その機会をどう準備するかということを考えることが重要だということを忘れないようにしましょう。

そもそもユーザーが口コミを投稿したいと感じる瞬間、つまり、その商品・サービスに対する評価をするタイミングは、主に、商品・サービスを利用した後のタイミングが最も多いでしょう。

もちろん、商品・サービスを知ったタイミング、SNS検索やWEB検索をしているタイミングでも、様々な情報によりイメージが形成されていくことが想定されますが、

口コミという形でアウトプットされる可能性は極めて低いと思われます。

そのため、商品・サービスを利用し、満足したタイミングで、口コミ投稿をしようと思ってもらえるために、

日ごろから、インスタグラムのアカウント運用において意識しておきたい2つのポイントがあります。

主に、フォロワーに対して、下記の2つのメリットを提供するが重要です。

■ユーザーが真似したくなるコンテンツを投稿すること

■良い口コミ投稿をすると取り上げてもらえるという認識をつくること

つまり、前提として商品・サービスを愛用してくれている日頃の感謝をしっかりと伝えましょう。

ユーザーが魅力的だと思うコンテンツを投稿しつづけることが前提として重要です。

インサイト機能を活用し、ユーザーがどんなコンテンツを魅力的に感じているか分析し、支持される傾向にあるコンテンツを投稿していきましょう。

▶インサイトを活用して魅力的なコンテンツをつくる方法はこちら

そして、ユーザーによる魅力的なコンテンツを、自身のアカウントでストーリーズでのシェアや、フィード投稿のリポスト(リグラム)によって取り上げるようにしましょう。

こんな投稿をすれば、公式のアカウントに取り上げてもらうことができるという認識をつくることで、自ずと投稿してみようかなという意識をつくることができます。

▶他ユーザーの投稿をリポスト(リグラム)する方法はこちら

※そもそも、商品・サービスによっては

「人に知られたくないもの」「人には教えたくないこと」といった

性質をもつものは、多くの人にオープンなプラットフォームであるインスタグラムではなく、他のところで仕掛けられないかを考える必要があるため注意しましょう。

2)自社の商品・サービスを愛用しているファンを特定しコンタクトをとる

そして、すでに自社の商品・サービスを利用し口コミ投稿までしているユーザーには積極的に個別のコミュニケーションをとっていきましょう。

まず、すでに自社の商品・サービスを利用し、インスタグラム上で口コミの投稿まで行っているファンとなるユーザーを探します。

具体的には、ハッシュタグ検索を活用します。

検索画面より、自社の商品・サービス名、あるいはブランド名のハッシュタグを検索し、

投稿しているユーザーがいないか確認します。

ビジュアル的に魅力的であることが好まれるインスタグラムの特性上、

ネガティブな情報をアップするユーザーが少ないことから

多くがポジティブな投稿であることが多いです。

躊躇せず、自社の商品・サービスの口コミ内容を確認してみましょう。

次に、想定通りのポジティブな口コミを書いてくれていた場合、

そのファンとなるユーザーにコンタクトをとり、商品・サービスを愛用してくれている日頃の感謝をしっかりと伝えましょう。

コメントで感謝を伝えるのも良いですし、DMで直接コンタクトをとるのも良いでしょう。

ここは少し労力のかかる部分ですが、個人に対する丁寧で濃密なコミュニケーションによって、あなたの商品やサービスに親しみを感じ、さらにファンになって頂けることにつながります。

5.ULSSAS(ウルサス)まとめ

SNSでの購買モデル「ULSSAS(ウルサス)」と、一連の流れの出発点となる口コミ投稿を増やすためのアカウント運用方法について説明してきました。

インスタグラムは拡散されにくいという特長はあるものの、工夫次第ではユーザーの自然な口コミ投稿を発生させることができます。

ぜひ、インスタグラムの集客をさらに改善していきたい方はこの購買モデルにのとって自社アカウントの運用方法を見直してみてください。