インスタグラムの広告出稿と広告審査とは?審査に通過するためのコツと方法、注意するポイント!

1.この記事について

「広告審査」とは、インスタグラムで広告配信する前に、インスタグラムを提供しているFacebook社によって、広告ポリシーに準拠しているか事前確認がされることを指します。

インスタグラムで広告配信するためには必ず通らなければいけないポイントであり、ここで審査落ちの判定がされると広告配信ができません。

審査落ちで指摘された箇所を修正し、再度審査に提出することが必要となり、配信が予定通りできず、売り上げ機会の損失につながるリスクがあります。

また、制作したクリエイティブをまた修正するリソースやコストがかかってしまうデメリットもあるため、事前に広告審査までの流れを把握し、広告審査で引っかかるポイントを踏まえたクリエイティブを制作することが、スムーズな進行において非常に重要です。

この記事では、そうした広告審査までの流れ・広告審査を通過するためにクリエイティブ制作の際に注意すべきポイントをまとめています。

これからインスタグラムでの広告配信を検討されている方や、実際に広告審査落ちをしてしまい、これから修正を進めようとされている方にはぜひお読みいただきたい内容です。

2.インスタグラムの広告審査とは?

インスタグラムの広告審査は、インスタグラムを提供するFacebook社が定める広告ポリシーに準拠しているかを広告配信前にチェック・指摘する機能です。

審査の対象となるのは、インスタグラムで配信するために登録する以下の内容です。

  •  広告の画像
  •  広告の画像に含まれるテキスト
  •  ターゲット設定
  •  リンク先のページ

主に、インスタグラムで配信するにあたって、Facebookのコミュニティ規定に違反していないか、広告ポリシーに違反していないか、ユーザーにとって不利益を被る内容ではないか、インスタグラムブランドを毀損しないものかなどの観点でチェックが入ります。
 ▶︎Facebookのガイドライン関する解説記事はこちら

また、商材によっては配信が禁止されているものがあります。

(例)
・人種、民族、国籍などに基づく差別性のあるコンテンツ
・タバコ製品、関連機器
・違法薬物、処方薬、娯楽のための麻薬など
・危険性のある栄養補助食品
・成人向けコンテンツ
・第三者の著作権、プライバシーを侵害するコンテンツ など

禁止されているコンテンツは、大きく30もの項目で記載されているため、広告宣伝を進めようとしている商品・サービスにおいて抵触するポイントがないか確認しておきましょう。
 ▶︎Facebook広告ポリシー/禁止されているコンテンツ

加えて、広告宣伝をする商材・サービスの業態や内容によって、ターゲティングが制限されたり、記載を順守すべき項目があるため、合わせてチェックしておくことをおすすめします。

(例)
・未成年に対するアルコール商品の広告配信は禁止
・クレジットカードの申し込みや、認定機関による金融サービスを宣伝する広告では、リンク先に金利手数料、取引手数料、利率などの関連手数料や商品を提供する機関の住所が明記必須など

 ▶︎Facebook広告ポリシー/制限コンテンツ

広告審査は、配信したい広告を登録した時点でスタートし、原則24時間で審査が完了します。

(2021年2月14日時点では、新型コロナウィルスの影響を受けて審査が遅延するケースも発生しているようです。詳しくはこちらをご確認ください。)

審査が完了すると、審査に通過した場合も審査落ちの場合も、広告アカウントに登録しているメールアドレス宛に通知が届きます。

審査落ちの場合は、審査落ちの理由として、どのポリシーに抵触したか明記されているため、該当する可能性がある箇所を修正のうえ、再度審査にかける必要があります。

広告審査は、あくまで広告ポリシーに準拠する形で実行されますが、想定外に審査落ちとなるケースは多々あります。

そのため、審査落ちした場合も、慌てずに修正すべき箇所をメールから把握し対応することと、万が一審査に落ちた場合にかかる修正~再審査の時間を踏まえた広告配信スケジュールを事前に組んでおくことをお勧めします。

尚、広告ポリシーに準拠しており、誤りがないと判断される場合は、Facebookに対して異議申し立てをすることも可能です。

▶︎異議申し立ての詳しい方法詳細

上記に加えて、事前に審査落ちしやすいポイントを踏まえ、広告クリエイティブの制作をすることで審査落ちを回避し、スムーズに広告配信を進めることができます。

ぜひ、次章で解説する審査落ちしやすいポイントを理解し、クリエイティブに盛り込んでおきましょう。

3.インスタグラムで審査落ちしやすいポイント

インスタグラムの広告で審査落ちとなりやすいポイントを抜粋しました。

①広告画像内のテキストが多い

動画または、サムネイルの中に含まれるテキスト量が、全体の20%以上を超える場合に、パフォーマンスが出ない・品質の低い広告とみなされ審査落ちとなる場合があります。

②肌の露出度が高いものや、静的なものがイメージされる画像

広告ポリシーで記載されている通り、成人向けコンテンツは広告配信を禁止されており、関連するイメージをさせる画像は、たとえ成人向けコンテンツではなかったとしても審査落ちとなる可能性があります。特に、人の肌を見せる美容・化粧品関連の業態では思わず審査落ちとなるケースがあるため注意して頂けると幸いです。

③商品・サービスの使用前後を含む画像や、ありえない結果を含む画像

商品・サービスによる効果を明示する、いわゆるビフォー・アフター画像や、期待できない結果や非現実的な結果を想起させる広告は、審査落ちの対象となる可能性が高いです。

特に、美容や健康関連の商材は該当する可能性があるという点がポリシーにも記載されているため、ポリシーに記載の具体例をチェックされることをおすすめします。
 ▶︎個人の健康に関する広告ポリシーはこちら

④個人的特質を断定・暗示する内容を含む

年齢、性別、国籍や思想などを差別的な意味合いで使用しないという点は、インスタグラム(Facebook)に関わらず、すべての広告宣伝において言えることですが、特に見逃しがちなのが、そうした表現によって「個人の特質が特定される」ことです。

例えば、「30代のあなたへ」なども対象となりうる可能性があり、従来の広告宣伝であれば、購買の後押しとなるような表現であっても、こうした属性や特性を断言する表現は避けるようにしましょう。

⑤リンク先の内容の不一致、機能していない場合

広告審査の対象となるのは、インスタグラム上で露出される画像やテキストのみならず、リンク先も含まれます。

特に、広告で宣伝されている商品やサービスと、リンク先のページの内容とが一致していない場合に審査落ちとなる可能性があります。

また、ページのリンク先がエラーの場合や、正常に繊維しない場合にも同様の判定がなされますので、広告審査前に動作確認を徹底するようにしましょう。

4.【応用編】審査に合格した他アカウントのクリエイティブをチェックする方法

Facebook広告ライブラリを活用することで、すでに広告として配信されている他アカウントの画像やテキストを、無料で確認することができます。

すでに審査に通っているという観点で文字の配置や、コンテンツ内容の参考にすることができるため、活用されることをおすすめします。

5.まとめ

インスタグラムで広告配信をスタートする場合に、広告審査は必ず通らなければいけないステップとなります。

広告配信先のプラットフォーム提供者であるFacebookの広告ポリシーに従ってクリエイティブの制作を進めることで、審査落ちのリスクを回避できるように対策しておきましょう。

しかし、広告ポリシーに記載の内容についても、あくまで文字ベースでのルールとなり、具体的な審査落ちポイントの記載までは網羅されていないのが実情です。

出来る限り、ポリシーに準拠する形で制作を進めておき、広告審査落ちした場合のケースも踏まえた余裕ある配信スケジュールを組んでおくようにしましょう。

また、広告審査落ちを頻繁に繰り返すことで、アカウント停止の措置がなされたケースも報告されているため、なるべく審査落ちを控えるよう、すでに審査に合格している競合アカウントのクリエイティブをチェックできる”Facebook広告ライブラリ”という無料のツールも提供されているため、積極的に活用していきましょう。